Monthly Archives: November 2014

チーム10 グループ展

チーム10のグループ展が始まりました。

連日、盛況で、人々のアートとしての写真への関心の深さを感じます。

展覧会ではチーム10を指導された築地先生のメッセージを頂いています。

八日、土曜日までの展覧会ですが、この機会をお見逃しなく!

以下、築地先生のメッセージです。

この「チーム10」のグループ展は、2回目をむかえ、メンバーは京都造形芸術大学写真コースの5人、REIKO、中川幹夫、大丸宣昭、三浦良枝、西方忠男で構成されています。これまで、写真の表現と技法をつかい、自分の知情意(知性、感情、意志)を大切にし、写真的な創作力を極めようとしてきました。
参加メンバーが持つ、それぞれのナイーブな視点と野心が想像力の基となり、答えを直観して、問題を出すという写真的な方法論を実践してきました。ここに並べられた作品は、制作活動の進化と成果をしめすものであります。それと同時に、作品を撮り、つくり、見せ、考える過程で、自分の作品を世界に問うことと、その意味を発見する試みでもあります。

メンバー各自の作品の傾向を手短にのべてみると、REIKOは、都市と人間をモチーフに、現実にある姿と形を光のドットと光跡に還元し、私の意識と写真をクロスオーバーさせ、 現在とは何かをとらえようとしています。中川幹夫は、写真独自なコンセプチャルな視点で、来る日も来る日も、終日、同じ場所に座っているおじさんを観察し、生きることの意味を発見しようとしています。大丸宣昭は、最先端のIT技術で、都市風景を独自の解釈で再構成し、私の創意を見つけ出し、現実とイメージの差異をクローズアップして仕上げています。三浦良枝は、能舞台に上に繰り広げられる、役者の時と場の流れを、独自な写真的視点でさぐり、現在の能の知られていなかった側面を見つけ出そうしています。西方忠男は、自宅の解体と新築のプロセツの中で、モノとカタチの造形美のディテールを発見し、私が家をつくる意味と意識をサーベイしています。
5人5様の新しい創意と生き生きとした想像力を見ていただき、ご批評、ご批判の言葉をかけていただけたら幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。

築地 仁(つきじ・ひとし)
写真家